ツバメ 日本人なら誰でも好きな鳥ではないだろうか。4月ごろになると東南アジアからやって来て家屋の軒下に巣を作る。これは奈良時代に人間が家を作るようになって、天敵のカラスに襲われないためだと言われている。また人間は襲わないと自覚しためだろう。筆者の思い出だが、巣を作っても糞をするときは必ず外にお尻を突き出してやる。糞が下に落ちると困るので、ツバメは可愛いが糞の処理対策のために、巣の真下にダンボールの厚紙を糞除けとして壁に固定した。それから大分たったある日、巣に目をやると、卵から孵った雛が厚紙の上に乗っていた。巣から落ちたのだ。脚立を使って雛を巣に戻してやった。戻ってきた親鳥は、それを見ていたのか、私の方を向いて喜んだ様子でホバリングしていた。雛は成長し旅出す時期になって、1Fの事務所の中まで入って来ては、天井に張り付けてある有線放送のスピーカーに留まっていた。ツバメでも恩を忘れない心があるのかもしれない。